一条工務店の深基礎について-深基礎は浸水対策にもいいかも?

先日、幼稚園への朝の出掛けに、「いっぱい遊んでくるんやでー!」と下の子に声を掛けたら、「そんな時間ないわ!」との返事。幼稚園はそんなに忙しいのか?

さておき、こんばんは、メイトです。

今回は「深基礎」について書かせていただきます。

我が家の深基礎について

深基礎施工の経緯

我が家の区画の筋は、道路面とGL(建物の高さを決めるための基準となる地盤面)に高低差があります。ですが、隣のセキスイハイム邸、3軒横の積水ハウス邸を含め、我が家の区画の筋の家々はどこも深基礎を施工していません。当時打ち合わせをしていた泉北ホームというメーカーでも、深基礎無しで施工可と言われていました。1級建築士である妻の父も、我が家の建設予定地に2階建ての住宅を建てるのなら深基礎は不要だろうと言っていました。

が・・・そこは安全を重視する一条工務店、というか、頭の固い一条工務店・・・必ず深基礎!と、取り付くしまもなく決定という感じでした。


深基礎の価格

安全のためには深基礎を施工した方がいいのですが、その分費用がかかります。何回目かの打ち合わせの時に、突然「深基礎130万円、特別運搬費40万円」と言われて、妻は半泣きになっていました。深基礎の面積を減らせるよう間取りを工夫し、最終的に我が家では

高さ2mの深基礎を約9マス施工して740500円

でした。(2016年10月着手承認、2017年7月引渡し。1マス=91cm×91cm)

ですが、営業さんによると、2020年現在の深基礎の価格は大幅に値上がりしてしまっているとのことでした。坪単価が値上がりしたり、標準だった住設がオプションになったりでどんどん値上がりしているi-smartですが、深基礎も激しく値上がりしているようですね。


我が家の深基礎の施工の様子

設計士さんによると、50cm~1m程度の深基礎でしたらよくあるとのことでしたが、2mの深基礎は珍しいそうです。

以下は深基礎施工時の写真です。

土が掘り終わり、深基礎を施工する直前の写真です。

掘った土を、建物を建てる敷地に一旦仮置きしていますね。すごい量の土です。


敷地から道路面を見た写真です。車がかなり下に見えますね。道路面からかなりの高さです。

この土地は我が家の実家の真横ですので、工事中はいつも私の父がいました。よく作業員の方としゃべっていた父でしたが、深基礎の施工を作業員の方に混じって一緒にしている姿を見て、さすがに目を疑いました。「怪我をされても補償はできないので、現場に入らないで下さい」とよく注意されていましたが・・・


深基礎が完成した様子です。この上に、べた基礎を施工します。

手前の養生をしていない小さな四角の部分は、ポーチ補強の部分です。


完成した深基礎を下から見た写真です。まだコンクリートむき出しですが、最終的にはモルタル塗装が施工されての引き渡しでした。

私も妻も当初は深基礎のための増額を残念に思っていましたが、この大掛かりなものを見て、「同じ長さの擁壁でも、これくらいの価格はするのでは?深基礎については一条工務店はかなり良心的な価格かも?」と思えるようになっていました。

父も、「ビルでも建てるのか?」と冗談を言ってましたし・・・(笑)


家が建った後の写真です。深基礎部分もベタ基礎と同じようにモルタル塗装になっています。深基礎部分は2mあり、窓枠下部から道路面までは約2m70cmあります。

深基礎無しで家を建てる計画の場合、駐車場の面積はかなり狭くなる感じでした。深基礎を施工したおかげで、建物の真下いっぱいまで広く駐車場を取ることが出来て良かったです。

残土がかなり出て、残土処分費が一条工務店の当初の見積もりを大きくオーバーしていました。この残土処分費用(約10万円)が増額になるとのことでしたが、着手承諾後に言われたので、この費用について営業さんと当時交渉中でした。ちょうどその時期に、一条工務店のフィリピン工場の大火災が起こり、迷惑をおかけしますので残土費用の増額分については一条工務店が負担するということになり、妻喜ぶ、私ほっとする、という結末でした。(笑)

ちなみに、積水ハウスでは、深基礎部分も含めて基礎は「化粧基礎」と呼ばれる凹凸のあるデザインの基礎が使われています。この基礎、とても綺麗で高級感があります。i-smartもこんな基礎使って欲しいなー、打ち合わせ中に仕様変更にならないかなーと、当時期待していました。が、「喜んで下さい」と設計士さんがおっしゃった我が家打ち合わせ中の仕様変更は、3口コンセントが標準になるという寂しい内容でした。(笑)


深基礎は浸水対策になるかも?

深基礎を施工し、家をかさ上げして高く建てると、多くの長所があります。我が家のように駐車場を広く取れる、家の外観の見栄えが良い、通行人から家が覗かれにくく落ち着く、等々・・・

そしてその他に、浸水対策にも有効かもしれません。
昨年(2019年)に台風19号が上陸し、記録的な大雨となりました。多くの家々が浸水した中で、深基礎で家全体を高くした家が浸水を免れているという様子が報道されていました。元々あった古い家を潰し、新しく建て直す時、高く建てたという事でした。

仮に家全体をかさ上げするため、1マス5000円の予算で80マス(20坪)の深基礎を施工したとしましょう。5000円×80マスで、費用は40万円ですね。また、80マスというのは、2階建ての家だとして延床35~37坪くらいです。これくらいの延床の家で1マス5000円の予算で施工出来る高さは、30cm~50cmくらいでしょうか?

一条工務店は通常のベタ基礎が他の工務店等よりもかなり高い(価格ではなく、GLからの高さが)メーカーですが、万が一洪水のような状態が起こったとき、さらに数十センチ家が高いかどうかは、致命的な問題になるかもしれません。とは言え、40万円もの予算をかけて数十センチ家を高く建てるか?と問われれば、多くの方は選択しないかと思います。外構やポーチ補強等も増額になるでしょうし・・・

ですが、昨今毎年のように大きな水害が多発していますし、先週も丁度九州を中心とした水害(令和2年7月豪雨)が発生したばかりです。(まださらに降るかもしれません。)地球温暖化により、今後さらに水害が多発することが予測されます。ハザードマップによる豪雨や津波等での浸水想定地域付近に新築を計画する場合、深基礎による家の高さのかさ上げを検討してみる価値が今後はあるかもしれません。


最後に

敷地内に高低差がある場合、高い部分の土を削ってGLを下げるよりは、GLをあまり下げずに深基礎を施工した方が価格も安くなることが多く、よく施工されているかと思います。対して、家全体に深基礎をしかさ上げをするというのは、予算的に厳しい選択になると思います。

あまり深基礎の価格を値上げせず、施主が選択する余地のある深基礎の価格であってほしいですね・・・安全を重視する一条工務店というのなら・・・

最後までお読みいただきありがとうございます。

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